顧客経験価値のための商品企画開発の実践

第2回「商品開発の全体像を知っているか?」
ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透
■なぜ商品開発の全体像を理解すべきなのか?
前回商品企画開発プロセスは、他の業務と比較してかなり特異であると述べましたが、それだけに商品企画開発の全体像、つまり商品企画開発の要素とその構造は理解しておくべきです。全体像を理解することで、前にあげた商品企画開発の機会を逃すことなく、またそれが継続性のある事業システムとして構想することができます。
■では事業とは何か?商品との違いは?
商品企画開発の全体像を把握するために、最初に理解しておくべきことは、商品企画開発と事業開発の関係です。
事業とは、業務の技術、製造、販売など共通性の高い商品群をひとまとめにし、損益を算出する単位です。事業は商品で構成されています。
新商品を開発する場合、新たな事業開発を前提とすることがあります。特に近年ほとんどの産業において、IoT、AIなどのICTの活用が商品開発の前提となってきており、新商品の開発は、ITを活用した新ビジネスモデル開発を伴うことが多くなってきています。
下記の図①は、そのことを図示しています。商品レイヤーの商品企画開発は、事業レイヤーを伴ったものでなければなりません。具体的には、事業に活用すべき自社の中核能力である「コアコンピタンス」、ビジネスの仕組みや他社との共生システムである「ビジネスモデル・エコシステム」、それと商品共有にもたらされる「顧客経験価値」などです。
本シリーズの主題は商品開発ですが、商品開発には事業開発的要素がありますので、その関係や構造を理解していただきたいと思います。
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