顧客経験価値のための商品企画開発の実践

第19回「現場観察は主観と客観を交互に使い本質に迫る活動」
ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透
■現場観察の難しさと注意点
経験上、現場観察ほど難しいものはないと思うことがよくあります。大学で商品企画の講座を10年以上やっておりますが、学生さんに
「現場観察、現場調査など、現場の立場でいえば、邪魔だし、調査されるのは基本的に迷惑であることをまず認識しないといけませんよ」
と話しています。
自分の立場で考えるとよくわかりますが、現場で働く人は「現場観察」「現場調査」などに対して以下のように考えるのが一般的だと考えてください。
・自分に不利になることは言わない
・信用している人しか現場に入れない
・上から目線で見て、評論家的なことを言う人には本当のことを教えない
・仕事の効率が低下したり、メンバーのモチベーションが下がったりするようなことを嫌う
・何も勉強もしないで、初歩的なことから聴いてくる人は相手にしたくない
現場観察する際には、自分たちが現場の方々に貢献できることを理解してもらわなければ、現場に入ることもできないし、入れたとしても深い調査は出来ません。そこで以下のようなことを心がけていただくと良いと思います。
・現場に何かメリットを与えることを企画し、十分理解していただく
・事前に現場のことを学習し、また現場の立場を考えたコミュニケーションに細心の注意を払う
・極力仕事の邪魔にならないように現場観察の時間、タイミングを選ぶ
・現場観察させていただいたお礼として、調査結果や提案を行う
現場観察をさせていただくには、現場に貢献できる仮説を企画することが前提なのです。
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