顧客経験価値のための商品企画開発の実践

第40回「愛すべき自社商品の経験は人と共有したくなる」
■自社の主力商品の経験価値が語れない
商品開発のための顧客経験価値のPoCの最初のフェーズでは、外部の顧客よりも社員を被験者にしたPoCをお勧めします。理由は簡単です。顧客が経験する前に社員が経験しておき、その良さを提供者側としてしっかり理解しておくべきだからです。
現実的に、多くの社員は、自社の主力製品の経験価値を理解していないことが多いと思います。「ああ、アレねっ」という冷めた感じになることが多いのです。確かに定番品で、自分の入社前からある商品は、「またあれか」と知っているつもりになりがちです。また自分の担当でなければ、その商品にそれほど時間を割くことはできず、いまどんな広告を打っているのか、売り場ではどのようなプロモーションをやっているのかなど、詳しくは知らないと思います。
また、自社の主力商品を家族や友人に積極的に薦めることもないという企業もあります。こういった状況を打破するためにも、社員を被験者にしたPoCを通じて、商品と向き合う時間をとり、商品を通じた顧客としての経験価値を実感してほしいのです。
■自己のペルソナを分析する
社員を被験者にしたPoCでは、まず参加する社員は各人、自分のペルソナを分析します。あらかじめ商品の対象となるペルソナを5つぐらい用意しておき、1つか2つ選んでもらいます。これは意外に楽しい作業で、自分はどのタイプなのか、もしくはどのタイプを目指しているのかを考えることは自分自身の価値観、生き方を見つめ直すよい機会になります。それを仲間と交流することで、互いが分かり合えます。
■商品を使った際に自分の顧客経験価値仮説を考える
次に商品を使用する前に、自分の顧客経験価値仮説を簡単に設定してもらいます。いつ、どんな場面で使い、そこから何を感じ、思い、さらには思考するのかを想定してもらいます。これはあくまでも想定ですので、簡単なもので結構です。ここで何人かの人は、自社商品に対する自身の関心の薄さや問題意識の低さに気づかされます。
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