顧客経験価値のための商品企画開発の実践

第10回「商品・事業戦略仮説とは何を検討することか?」
商品・事業戦略仮説は、何をどのようなレベルで検討すべきなのでしょうか。細かな検討となると時間がかかりすぎるし、またインパクトのない仮説であれば意味はありません。
そこで私は、商品・事業戦略仮説は4つの視点で企画検討することをお勧めしています。1つ目はコアコンピタンスの視点、2つ目は市場イノベーションの視点、3つ目は顧客経験価値の視点、4つ目は商品企画の視点です。
この4つの視点を考える際に重要なことは、どれだけ新しい価値を発想できるかです。これは簡単な話ではありません。まさに発想の限界に挑戦するようなことになります。私が常に試みているのは大きく3つです。
1つ目は、個人、企業などの範囲を超えた社会課題から考える方法です。
例えば日本でもシングルマザーの貧困の話は表に出にくい社会課題です。また増え続けるゴミの問題、その他フードロスの問題、ペットの殺処分など、目を背け、耳を塞ぎたくなるような社会の課題はたくさんあります。その中で自社と関連した社会課題をストレートに認識し、それらを商品・事業を通じて解決する発想を試みるのです。
視点を社会に向け、商品・事業を通じて社会課題を解決するためには、強い理念、発想の転換、解決のための膨大な努力が必要となります。それらの一連の努力が、結果的に独自の商品・事業仮説となります。社会課題を対象に仮説を企画する場合は、その社会課題に対し、ある程度の専門的な知識を学ぶことが必要ですし、何らかの責任が求められます。事業化できないからその社会課題から目を背けるのでは、社会の一員として倫理に反することにもなりかねません。社会課題は事業化よりも優先順位が高いことを認識する必要があります。
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