コア技術を生かした革新的価値創造とは

コア技術戦略が明確になっているか①
ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透
■たとえ技術志向でもコア技術開発に投資しない会社に未来はない
みなさんの会社・組織では、強化すべき技術を認識・特定した上で、その開発に投資しているでしょうか。強化すべき技術の領域を明確にすることなく、単に顧客の要求に応える「改善」ベースの技術開発だけを行なっている状況では、事業の発展は望めません。顧客の要請に応える多少の機能改善と無理なコストダウンに依存し、新興国の競合との価格競争を繰り返しているうちは、明るい将来は描けないのです。
しかし、残念ながら今の日本の技術主導のモノづくり企業には、強化すべき技術領域が不明確で、技術開発投資が十分に行なわれていないところが少なくありません。その傾向が特に顕著なのがBtoB事業です。顧客基盤が大きく、市場を寡占している企業向けに製品を販売する企業や、規制などで守られた市場でニッチな領域のビジネスを行なう企業では、機能改善とコストダウンだけに依存しているケースが多く見られます。
こうした企業は往々にして既存事業の収益性が低く、何とか食いつないでいる状態ですから、開発投資もできるだけ抑えています。その結果、過去30~40年もの間、やっている仕事は大きく変わっていないということになります。実際、「長い間取引先企業の要求する仕様に応え続けてきたためか、その業界のことしかわからなくなってしまった。特別に強い技術があるわけでもなく、新しい領域を開発するノウハウも人材もない」と訴える企業は多いのです。
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