
商品開発にとってなぜビジネスモデルが重要なのか?
■コトづくりのための商品企画にとってなにが必要か
私たちは今「わが社の商品企画とは何をすることなのか?」という本質的な問いに答えなければなりません。前も述べましたが、商品企画にはハードや単純なサービスの企画だけではなく、顧客経験価値を創り出すためのすべてのことが含まれます。顧客の問題の分析、顧客のあるべき姿の提示、何を購入するべきかといった情報提供や選択方法など、顧客のコンサルテーションや、購入後の商品の利用方法、商品の性能を引き出すための知識、スキル、故障した場合の解決方法、故障中の代替商品の手配、さらには顧客同士の顧客と企業の情報交換、交流なども必要です。役目を終えた商品の廃棄、環境配慮、次の商品の検討なども外せません。このように商品企画には実に様々なデータ、情報、インテリジェンス、情報交流などや人的、機械的な動作を伴ったサービス、共創の仕組みが必要なのです。
このような情報やサービス、仕組みの企画は、商品企画の範囲に入っていないことがほとんどだと思います。情報やサービス、仕組みの企画は、商品が企画された後で、営業企画、販売促進、顧客サービス部門といった商品企画部門以外の組織が企画し、実行します。したがって、顧客にとって情報やサービスが既存の商品(ハードや単純なサービス)よりも重要なケースであっても、情報やサービスが商品企画段階で優先的に検討されることはありません。その結果「商品」の範囲は極めて限定されたものとなり、顧客や市場との間に大きなギャップが生まれます。そのツケが、無理なコストダウンや利益を無視した乱売、商品数を増加させることによる売り上げ維持につながるのです。
そこで、独自の顧客経験価値を生み出し、競争優位を勝ち取るためには、必要な情報、サービス、仕組みの企画を「商品企画」という概念の中に組み込む必要があります。そこで効果的な概念が「ビジネスモデル」です。商品企画イコールビジネスモデル企画と考えるのです。
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