
技術マーケティング戦略(1)
1. これから日本は何で生きるのか?
米国中心に進んできた金融、インターネットによる激烈な環境変化で翻弄され、スマートフォンはじめTV、家電、半導体などの製造業でも負けが込んできた現在の日本の製造業。もっと広げて日本社会全体を考えてみて、これから我々はいったい何で生きていくのか?「おもてなし」や「クールなコンテンツ」もよいのですが、やはり“技術”しかないと思います。技術を徹底的に磨き、世界の人々から「日本の企業無くして世界の産業や生活は成り立たない」と言っていただくように、少し大げさですが、明治維新や第二次世界大戦後の先輩たちのように、覚悟を決め、徹底して考え、行動しなければならないと思います。
なぜ技術なのか?答えはシンプルです。日本は国土も小さく、天然資源も少なく、中国や東南アジアなどのようにコスト競争力のある豊富な労働力もありません。また前の大戦の影響で、軍事力も制限され、政治的にも不利な状況にあります。従って、生き延びるためには知識、知恵とそれを生み出すインテリジェンスの高い人間を育てる他方法は無いのです。
技術という知識、知恵をがっちりつかむことで、国として会社として自立し、しっかりした交渉を行わなければなりません。どこかの国や企業が傲慢と思えることをしてきたら「じゃあ、あの技術使わせないよ!これから出る技術も教えないからね。」と言いたい。いや、言えないといけないと思います。
戦後の高度経済成長、バブル経済の崩壊を経験してきた私たちは、日本の強みは、世界第3位のGDP、円の強さ、海外援助による国際的地位などと勘違いしてきたのではないでしょうか。日本の真の強みは、実は人の生み出す知識、知恵、つまり技術とそれを形にする技能や業務でしかないことをもう一度認識する必要があると思います。
しかしその技術も過去と同じような発想で事業展開していては勝てません。そのことはこの20年間の日本の製造業の苦境の実態を見ればわかります。大げさに言えば、産業界の第二の敗戦とも言える状況が続いています。
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