
グローバルで成功する事業戦略とは
ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透
1.安易な海外展開が“潜在的な海外不良資産”になっている
多くの企業がアジア新興国を中心とした“グローバル展開”を進めている。ブームとも言える現象である。しかしアジア新興国市場は、先行者利益が得られる段階はすでに終わり、欧米、日本、韓国そして現地企業との厳しい競争市場となっており、“高度な競争戦略”が求められる時代になった。「現地企業との競争」とは、文化や習慣にあった製品・サービスを提供できる現地企業との「適合性の競争」であり、「欧米や韓国の企業との競争」とは、世界の複数の拠点を活かした高い生産性と独自性を生み出す「グローバルネットワークの競争」である。そのような極めて厳しい競争環境で、日本企業は中途半端な海外展開は許されない状況といえる。
しかしその“グローバル展開”の実態をみると、しっかりとしたグローバル戦略がないまま安易な海外進出が進められ、競争力の乏しい現地合弁事業、稼働率の低い生産工場など、“潜在的な海外不良資産”を生み出してしまっている企業も多く見受けられる。皮肉な話ではあるが、これまでの安易な海外展開が、今後のグローバル戦略の足かせになってきているのである。
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