社会課題解決入門「独自の社会課題を構想できるかが勝負となる」第4回
ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透
「社会や人のため」・働く人のモチベーションが変わった
働く社員のモチベーションも大きく変わってきたと感じます。多くの学生は、入社の動機に企業業績の良さや待遇だけでなく、その企業が社会にとってなくてはならない存在なのか、どれだけ社会課題に取り組んでいるのかを重視するようになりました。人材サービス事業を展開するヒューマネージ(東京都千代田区)は、2023年4月入社予定の大学生・大学院生7851人を対象に「就職活動に関するアンケート」を実施した結果、入社を決めた理由の1位は「事業内容」で、2位が「社員の魅力」、そして3位に初めて「理念、価値観」が入りました。事業を通じて社会課題の解決に積極的企業が選ばれる傾向にあります。
これは、多くの人が賃金の高さや、企業規模や安定性などの経済的側面だけでなく、誰かの役に立つことをより重視してきているからだと考えられます。仕事での達成感は社会や業界内で評価されるだけでなく、広く社会全体や地球環境へ貢献することで直接、間接的にフィードバックを得ることに満足を感じるためだと推測されます。