顧客経験価値のための商品企画開発の実践

第38回「PoCの実施プロセスは「宝の山」」
PoCの実施で重要なのはKPIの検証であることは言うまでもありません。商品コンセプトが妥当かどうかを判断する指標とその目標は、KPIとしてブレークダウンされていますので、そのKPIの達成度合いが商品コンセプトの受容性の判断基準となります。しかしPoCにはKPIの検証だけでなく、重要なことがいくつかあります。ここでは5つ紹介します。
①商品開発への関係者の巻き込み
PoCはとてもエキサイティングなイベントです。商品コンセプトが妥当か否かを顧客に試してもらいその実態を直接把握し、フィードバックをもらえるからです。PoCは商品企画に参加、協力する人のモチベーションを上げます。狙っているKPIが達成しない場合でも、人の挑戦意欲を掻き立て、発想力、行動力をアップさせます。ですからできるだけ多くの人、特に組織のキーパーソン、例えば、担当役員や社長などをPoCに巻き込むのがよいと思います。巻き込んだ人や組織は、商品企画プロジェクトのために時間や労力を割いてくれますので、自ずと成功確率は高まります。
②KPIが達成されない原因分析とその修正案の企画とそのテストの実施
目標としたKPIが達成されない場合は、商品やビジネスモデルのどこに問題があったのかを分析します。そしてその問題点の改善策をすぐその場で考えます。「すぐその場で」が大事です。なぜなら顧客経験価値重視の商品開発のヒントは、顧客の感覚、感情、思考、行動、共感といった主観にあり、それらはとてもナイーブなものです。時間が経ってしまうとそのニュアンスの記憶が薄れてしまう可能性があります。できればその場で改善策をいくつか考え、その場でテストを実施するのが望ましいのです。PoCがすべて終わるまで、何もしないというスピード感では商品開発はうまくいきません。
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