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顧客経験価値のための商品企画開発の実践 第6回:商品開発プロジェクトの組織体制づくりに細心の注意を払う(その➁)

ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透

前回のコラムに引き続き、商品開発プロジェクト体制づくりのポイントをお伝えしたいと思います。

⑥ プロジェクトの会議体系を決める

商品開発プロジェクトに関わる会議はあらかじめ体系化し、どの会議で何を意思決定するか、その際の意志決定者は誰で、参加者は誰なのかなどの詳細を決めておく必要があります。大手企業でも、新商品、新事業開発に関しては、どこで誰が意思決定するのかが曖昧な場合が少なくありません。会社によっては新商品や新事業がどこの部門にも属さないため結局社長が決定することになったりもします。その間、他方面でたくさんの会議が必要で、会議のための資料づくりなどでプロジェクトの活動が停滞することも少なくありません。従ってあらかじめ商品開発に関わる会議体を明確にしておくことが重要です。

商品開発に関わる会議体は下図の様なものです。

プロジェクトの会議体例

⑦ プロジェクトに必要な知識・スキルを共有する

プロジェクトに必要な知識・スキルとは、商品開発、事業開発、顧客経験価値マーケティングなどです。エコシステム・ビジネスモデル、コアコンピタンス、バリューチェーンなどビジネス企画で使われている言葉は必ずしもメンバー全員が知っているとは限りません。専門分野の異なるメンバーを招集していますので、相手が話している言葉の意味がわからないことで、発言が滞るようなことがあってはなりません。これらの基本的知識は、プロジェクト初期の段階で、1日か2日の勉強会で「共通言語化」しておくとプロジェクト運営は大変スムーズに進みます。時間がない場合は、オンライン、オンデマンドなどの動画で勉強するのも良いと思います。メンバーが講師を務めるのも、互いを知る上で良いと思います。

⑧ 初期の段階でスタートアップ文化を創る

商品開発プロジェクトは、いわば一つのスタートアップ企業と考えて良いと思います。通常の業務のスピード感ではうまくいきません。スタートアップ文化とは、仕事のスピード、タイミング、手続きの省略、メンバーの行動の自由と責任、メンバーの個性重視、コンテンツクリエーションの重要さ、忍耐力、失敗を恐れないことなどです。それらはプロジェクトの行動指針として明文化し、常に意識するようにすべきです。

他の仕事と区別してスタートアップ文化を創るために、プロジェクトルームをつくったり、グループウェアなどでバーチャルの部屋をつくったりすることも効果的です。

⑨ 競合、異業種ベンチマークでビジネスのイメージづくりをする

商品開発のプロジェクトの初期の段階で、成功のイメージづくりの題材として簡単な競合、異業種ベンチマークを行うのは効果的です。競合分析は事業戦略の策定段階で本格的に実施しますので、この段階ではザッと情報を集め皆で議論する程度で良いと思います。競合や異業種を意識することで、事業の全体感やレベル感が共有でき、プロジェクトメンバーによい緊張感が生まれるはずです。

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『デジタル異業種連携戦略』
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『勝ち抜く戦略実践のための競合分析手法』
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2015年1月20日発行
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