顧客経験価値のための商品企画開発の実践

第30回「マクロトレンド分析は学習し続けるための刺激剤」
■マクロトレンド分析はなぜ行うのか?
マクロトレンド分析とは、簡単に言えば世の中の動きです。マーケティングリサーチの中で誰もが早い段階に実施します。しかし、なぜ行うのかをあまり深く考えないまま、マクロトレンド分析が実施されていることが多いと思います。
マクロトレンド分析はなぜ行うのか?顧客経験価値を中心に考えると明確になります。感覚、感情、思考、行動、共感の顧客経験価値の5つの視点は、人や社会を取り巻く環境で大きく変わります。例えばパンデミックにより急激に景気や雇用環境が悪化した場合、ファッション商品の購入の顧客経験価値は大きく影響を受け、買い控えをするのと同時に過去買った洋服の処分や修繕などが増えるかも知れません。つまり顧客の心理、行動は、周りの環境に大きく影響を受けるのです。またマクロトレンドは、現在のことだけではなくむしろ将来の変化が重要です。将来のマクロトレンド分析とその環境下における将来の顧客経験価値の変化を予想し、自社商品やビジネスモデルに反映させなければなりません。
■マクロトレンド分析は複雑でどこまでみればよいのかもわかりにくい
しかし、マクロトレンドの未来予測は、常に変化し、予想がしにくく、複雑なネットワーク構造を持ち、しかもその構造が、原因-結果の関係とは限らず、むしろ相互関係であることが多いのです。さらには、どこまで分析しても切りも終わりもありません。
つまりマクロトレンド分析とは、単にその情報を入手してちょっとした分析を行うだけではほとんど意味がなく、それで顧客経験価値がどう変わり、自社の商品やビジネスモデルにどのような機会や脅威を与えるのかを予測し、対応策を考え、行動すること、つまり「学習し続けるための刺激」と考えることに意味があるのです。
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