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AIの時代の増える仕事「喜怒哀楽×社会的絆」

ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透

■「AIで無くなる仕事」ではなく「どのような仕事が求められるのか」を考える

 英国オックスフォード大学や多くのシンクタンクで、「AIで無くなる仕事」といったリストが発表されています。それを見るといつも私は、業界単位で語るのはおかしいと感じます。どの業界でも無くなったり大幅に減ったりする仕事は沢山ありますし、その反対に増えるものも沢山あると思います。正確には、無くなるのではなく機械によって取って代わられたり、あえて人間が行うようにしたりすることで、人が行う仕事が変化していくのです。
 いわゆる「機械的」といわれる業務はAIなどによって低コストで処理されていくと思いますが、その業務のプロセスそのものに人が意味を感じれば、機械化されずに人がやる仕事として残り、発展していきます。
 例えば、今世間は平昌冬季五輪の話題で持ちきりですが、スポーツが機械置き換えられることはありえません。人が様々な努力をして挑戦する、肉体や精神の強さのプロセスと結果に意味があるからです。
 しかしそのスポーツも、分析などにはAIが活用されています。AIの本格普及がもたらすことは、もはやどの仕事が無くなる/増えるというような、単純なものではないのです。「どの仕事が無くなる/増える」ではなく、「どのような仕事が求められるのか」を考えることが必要になります。
 例えば、自分自身や周りで増えている金銭的支出、もしくは時間消費のターゲットはどのようなものでしょうか。少し考えてみてください。おそらく、

①    趣味として長期間続き、なおかつ終わりがないもの
②    家族や仲間との絆を強くするもの
③    自分自身の成長、学習につながること
④    高い社会的意義があるもの

 このようなものにお金や時間が多く注がれているのではないでしょうか。
 これらは、嬉しくて楽しかったり、悔しかったり、怒りが伴ったり、哀しかったりといった感情や思考が刺激されるものであり、自分や周りが精神的に高まっていくもの、社会全体の発展につながるものです。分かりやすくいうと、「喜怒哀楽×社会的絆」です。

 

AIでどのような仕事が求められるか

 

 AIが注目されると、「プログラミングができなければこれからは通用しない」などと言われたりします。否定はしませんが、それよりも究極的に考えると、「喜怒哀楽×社会的絆」の方が求められるようになります。手段ではなく、目的と理念面を究極的に考えれば分かることだと思います。

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