技術主導のモノづくり企業の7つの落とし穴

モノづくりだけでビジネスモデルが欠如していないか?
■モノづくりだけでビジネスモデルが欠如していないか?
「顧客価値とは、自社がつくるモノだけで実現されているわけではない」。このことを、どれほどの技術主導のモノづくり企業が理解しているでしょうか。現実の顧客価値あるいは顧客経験価値とは、自社がつくるモノに加えて、他社が供給するモノやサービス、情報、そして顧客自身の行動や他者とのコミュニケーションなどによって創発されています。創発とは、多様な要素が連動し、常に生成・変化していくという意味です。
例えば、個人が自動車を購入・維持・利用するケースを考えてみましょう。自動車本体だけでなく、アクセサリーやメンテナンスキットの購入、任意保険の加入なども行なわれますし、給油・洗車サービス、ディーラーなどの修理サービスも利用されます。それだけでも実に様々な企業が関わっています。さらには、その自動車で通勤する・買い物に行く・キャンプに出かける、電気自動車やプラグインハイブリッド車であれば、それで自宅の電気を賄うなど、自動車の利用を通じて顧客自身も価値を創発しているのです。
多様な企業や顧客自身が顧客価値の創発に参加するとなると、モノを提供する企業にとっては、その創発の仕組みづくりを主体的に行うこと、さらにその仕組みの中で自分たちが外せない一部として機能することが大変重要となってきます。この仕組みをビジネスモデルと呼びます。簡単に表現するならば、「顧客自身を含む複数の企業・組織・人が連携して顧客価値を創発する仕組み」です。
従って、革新的な顧客価値を実現するためには、ただ新技術・新製品を開発するだけではなく、顧客を含めた多様な企業・組織・人の連携を試みなければなりません。つまり技術・製品開発と並行して、またはそれらに先行させてビジネスモデル開発を行うべきなのです。
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