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顧客経験価値重視の商品企画開発を実践するトレーニング「顧客経験価値を創造できる人になる方法」第6回

ニューチャーネットワークス 代表取締役
高橋 透

顧客経験価値を創造できる人になるための7つの考え方とコツ⑤ヒット商品、競合企業・商品のベンチマーキングを行う

①ヒット商品のベンチマーキング
世の中のヒット商品とは一過性の場合もありますが、その時代に求められている顧客経験価値をキャッチしたものだと考えられます。

「ああ、あれ流行っているよね」で終わらずに、

  • どんなマクロトレンドが追い風になっているのか?
  • 誰が(ターゲット顧客)、どのような場面で購入し利用しているのか?
  • どのようなニーズを捉えているのか?
  • 今までの商品と何が違うのか?
  • 顧客経験価値の独自性はどこにあるのか?
  • ビジネスモデル戦略はどのようなものか?
  • エコシステムまで形成しているか?
  • パートナー企業にはどのようなところがあるのか?

などをベンチマーク分析してみることをお勧めします。ヒット商品でなくても、成功し続けている事業や企業でもよいと思います。もし負担が少ないものであれば実際に購入し、利用してみて、顧客経験価値を体験ベンチマークすることをお勧めします。さらには短いレポートを作成し、ブログやSNSで発信すれば、周りの反響も確かめられますし、新たなネットワークもできるかも知れません。

②競合企業・商品のベンチマーキング
自分が関わるビジネスの競合企業・商品をベンチマークすることも効果的です。長年同じ業界にいると競合企業のことは知っているつもりになりがちです。しかし実際競合企業の情報をどれだけ持っているでしょうか?またそれは最新の情報でしょうか?意外に意識していないかも知れません。また、戦略グループや産業内競合を意識しているだけで、代替品、新規参入、特に異業種からの参入企業には目を向けていないこともあるかも知れません。

日常生活や普段の仕事の中で競合を意識し、ベンチマーク分析することは、自社の事業・商品の顧客経験価値や商品の差別化を発想するよい刺激剤になります。つまり発想の訓練になるのです。

具体的には、仕事で接点を持つ顧客だけでなく、家族や友人に競合と自分の会社の事業や商品に関する印象や良いところや問題点を聞いたり、使ってもらって感想を聞いたりすることもよいと思います。消費財であればネットでの評判などを確認するのもよいと思います。また自分自身が競合企業の商品のユーザーになるもよいと思います。

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高橋 透 著(中央経済社出版)
2016年9月22日発行
ISBN-10: 4502199214

 

『勝ち抜く戦略実践のための競合分析手法』
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