こちら戦略編集局~戦略コンサルタント高橋透の日記風コラム~

ウイスキーにみる日本のモノ造り

いつも大阪から京都の間、少し京都よりで新幹線の車窓から見えるサントリー山崎蒸留所。
正月明けの最も寒さが厳しい8日、高分子化学関係の研究者や企業人が集まる会が
その京都山崎で開催された。
そこで、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも取りあげられた世界トップクラスの
ウイスキーのブレンダーである輿水精一氏に1時間ほどお話を伺う機会を得た。
輿水氏の話のなかで印象的だった話を紹介する。

同じウイスキーで同じような作り方だが、日本のウイスキーづくりは
本場スコッチウイスキーとは違うところがある。

・作り手のバランス感覚
・協同作業が得意
・融合化する力が強い
・伝統を守ることと革新の調和
・細部へのこだわり

原酒は多様な方がよい。一般的に出来の良いものだけでは
よいウイスキーはできない。できるだけ多様でなければならない。
一方で徹底した管理も重要。また樽の木の選定、伐採、樽づくりを
自前で行う、本物づくりには徹底したこだわりが必要とも。

日本人のモノ造りの原点がここにあるよう気がした。品質ブランドに関わるならば、
どんなことがあっても妥協せずに徹底して行う。日本の風土文化の強みを生かし、
他にできないモノ造りを行うこと。今一度日本のモノ造りを見直していかねばならない。

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