本当のリーダーシップとは、引っ張るというより、人と人のつながり、関係性だ。
力強く引っ張るという一方的なものではなく、相互の関係である。
だからリーダーも状況によって柔軟に入れ替わるものだ。
権威とか、地位は、本当のリーダーシップでなない。
勘違いしている人が多いように思える。
リーダーシップとはもっと自由なものだ。
本当のリーダーシップ力のない人に限って、「組織」を使おうとする。
そこにゆがみが出る。
人と人の関係性とは、こころのつながりだ。互いの思いやりだ。
リーダーシップとは関係性だ
日本は2年で変わる
まだ寒い3月に東日本大震災があって、今夏に近づこうとしている。
この間、誰もが不安を抱き、悩み、苦しんだ。
しかし今、外向きに行動する人が多くなってきた。
政府がどうの、会社がどうのでなく、自分はこうする、こうしたいと意志をもち、
勇気をもって行動する人が多くなった。
外国にも行ってビジネスチャンスを自分で切り開くんだと行動する人も。
2年で日本は大きく成長すると感じている。
一橋大学名誉教授野中郁次郎先生のメッセージ
VOICE 7月号に一橋大学名誉教授野中郁次郎氏の論文が掲載されている。
私の記憶だと先生はこれまで政治的な場面での発言が無かったのだが、
今回の震災での日本政府の対応に関しては、今回のVOICEそして日経新聞でも
大変厳しいことを述べられていた。
特に日本政府、特に菅首相の「リアリズム」の欠如を厳しく指摘し、
さらに我々産業人に対し「日本の政治に戦いを挑め」ともおしゃっている。
日本の歴史的危機的状況での先生の厳しい「喝」である。大変刺激になり、やる気が出る。
海外に出よう
いま仕事を通じて感じるのは、出張でも駐在でも海外で仕事をしている人が元気がよく、
かつ仕事のスピードが速い気がする。
またアジアで活躍する中国人、韓国人、タイ人なども一緒に仕事をしていて、
スピード感、リズム感にあふれ、話しが進む。
彼らを通じて世界の動きを感じる。このリズムをどうにかして日本にも取り込みたい。
すでに危機感が薄れてはいないか
既に危機意識がうすれてないだろうか?震災約後3ヶ月が経過するが
日本全体、既に危機意識が薄れてしまっているような気がする。
震災後生産が滞った製品は韓国、中国、台湾などの製品に置き換えられている。
韓国、中国、台湾企業は、新規設備投資を行い、高品質の製品を低価格で提供している。
市場を奪われるのではない。市場で負けているだけである。
負けたくないならば、たとえ震災で設備がストップしてしまっていても、計画停電でも、
韓国、中国、台湾の同業者から仕入れ、供給すればいい。
そのぐらいの危機感や行動力もなく、ただあきらめている。
個人レベルでも
「地震があっても会社はつぶれなかった」
「何とかなるだろう」
という意識が根強いのではないか。
相当な危機的状況に陥った会社の社員さえ、そう考えているのはないか。
今回の「大震災」は人間の成長の絶好の機会である。同時に歳代の危機でもある。
そのような変化に対する感性が鈍ったら、それは死を意味する。
日本の企業の多くの問題は「営業」にある
韓国現代自動車が、世界第4位の日産&ルノーに僅差に迫る販売台数になったと聞く。
昨年中国のメガディーラーの社長に聞くと、最もマーケティングがうまいのは
現代自動車だと聞く。品質はほぼ日本と同じ。
しかしマーケティングや営業に資源を思いきって配分していて、
ディーラーも販売しやすいとのこと。
企業のグローバル化に関しては、生産や設計も多くの問題を抱えるが、
経営機能の中でも営業・マーケティングが最も後れている。
全中国でのビールシェアNO.2のサントリーも、営業、マーケティングに
相当の投資をして、現在の地位を獲得した。
顧客の情報の入り口である、営業、マーケティングのグローバル化が
今最も求められていることなのかもしれない。
震災復興の視点
震災復興の視点がようやく見えて来たような気がする。
キーワードは「グローバル」。
「グローバル」という言葉にはネガティブな意味も無いわけでもないが、
やはり、現代を表す重要なキーワードであることには変わりない。
むしろポジティブに使っていきたい。
日本は、技術、ノウハウなどを戦略的にオープンにするアライアンスなどで
競争と協調をうまくバランスさせながら世界に開かれたものにするべきである。
震災で問題になったのは、日本の組織の「内向き」の思考、行動である。
外から見えてどうなのか?
外部をもっと活用できないのか?
外部との連携の中で解決策が見いだせないのか?
「グローバル」とまでいわないまでも、今、「外部」を活用した発想と行動への転換の機会である。