ある米国有名大学の教授が、「東日本大震災で日本人が冷静に
対処出来たのはすばらしいが一方でホモジニアスだからで、それが
日本の危機にもならないか」という意味の発言をされた。この指摘
は正しい様に思えるが、遺伝子の上でホモジニアス(同種)である
ことは間違いないが、文化や人の考え方、意識はホモジニアスとは
言い難い。多民族国家の米国人からみればそう思えるのだろうが、
実際は地域、年代、会社、所得、家族構成などで価値観は大きく
異なる。日本人が冷静に対処出来たのは、巨大地震という緊急時
に地域や国全体で、何が問題であるかを個々人が瞬時に察知して、
自発的に行動したとこによるものである。
そういった行動様式を持つことはすばらしいことで、世代を超えて
伝えていくべきことであろう。
一方で内向き志向の傾向があるのも事実で、仲間の範囲が狭い
場合は外部の要素を取り入れにくくすることも多い。内向き志向
は変革したいものである。