こちら戦略編集局~戦略コンサルタント高橋透の日記風コラム~

グローバル化によって文化は破壊されるか

タイラー・コーエンという米国でも著名な大学教授、ジャーナリストが
「創造的破壊」(作品社 浜野志保訳、田中秀臣監訳)という本で、
グローバル化で文化が破壊されるのかについて、現実的、創造的な
視点でうまく論じている。簡単にまとめると、グローバル化つまり
グローバルな市場原理で地域文化は保護され、普及することも多く
グローバル化=文化の破壊という考えは必ずしも正しくないとする。
しかし一方で、それぞれの文化の背景が持つ、精神、意識、ニュアンス
などは破壊されていくことがほとんどであるとの考え。
しかし一方で新たな精神文化が生み出されている点にも注目している。
文化論を単に静的なモノとして捉えるのではなく、古代から常に変動、
変化するものとして捉えている点に納得するところがある。

それにしても、このようなスケールの大きなテーマの著作にチャレンジ
するジャーナリストが日本にはいるのだろうか?そんな気もした。

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