こちら戦略編集局~戦略コンサルタント高橋透の日記風コラム~

米国的なものをどう活用しどう対抗するか

米国的なものの特徴とは、「細部はラフだが実理主義的な面では
かなり効果的なものやサービスとダイナミックな仕掛け、仕組み」と言えよう。

マイクロソフト、アップル、グーグル、アマゾン、マクドナルドなど私達個人も
その恩恵をうけている。多少アラっぽくても、環境によかろうが悪かろうが、
使ってみてバージョンアップしたら捨てて、しかし「大筋大変便利」というところであろう。

一方日本的なものの特徴とは、「細部まで丁寧にできていて工芸品的、
職人芸的なまでに真面目で、精緻なこと」ではなかろうか。
使う度に品質の高さ、そこから来る安心感を持ち続けられる。
トヨタ、ホンダなどの自動車産業、キヤノン、ニコンなどのカメラ産業、
そのほか無印良品、ユニクロ、資生堂などが代表的である。
昔のモデルもコレクションしておいて、たまに使ってみて、当時の設計水準の
高さにあらためて感動したりする。

世界の政治・経済における日本の実力と個性を考えると、米国的な土俵で
勝負するのは難しいし、危険なことである。
むしろ米国的なものを利用して、日本的テイストのファンをいかに創り出すか。
そこが勝負ではなかろうか。
そのテイストの中に「もったいない」という自然界に対する人類の節度、
つまりエコロジーの要素を入れていければもっとつよくなれるのではないだろうか。

軍事、情報通信、金融など米国的なものはこれからも世界に広がって行くと
思われるが、その米国的なものと共棲しながら、日本的なものを広げることは
まだまだこれからのような気がする。

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