ビジネスモデル戦略
コンセプト
「競争優位に立てる技術が開発でき、画期的な新製品ができた。しかし上市してみたところ、計画通り収益が獲得できない。」など、製品だけの革新だけでは、必ずしも収益が獲得できない状況が多くみられます。情報が瞬時に行き渡る市場環境では、技術や製品だけでの差別化では限界があります。ビジネスの構造そのものの差別化も同時に図っていかなければ、長期間の競争優位を築くことはできません。
ビジネスモデル戦略とは、自社のコア・コンピタンスを起点に、社内外のプレイヤーとの情報や取引などの要素を関係付け、構造化することで、競合が参入できない状態をつくる戦略を示します。ビジネスモデルが構築されると、企業活動のビジネスサイクルがコア・コンピタンスにフィードバックをかけ、他社が容易には獲得できない競争優位性が実現します。
本プログラムでは、顧客企業のコア・コンピタンスを明らかにした上で、業界内・業界外の要素を戦略的に取り込み、差別化された構造を構築します。
視点1 戦略的視点で自社のコア・コンピタンスを分析する
- コア・コンピタンスになりうる可能性のある要素をさまざまな視点で分析する
- 複数事業・商品のコア・コンピタンスを組み合わせ、他社が模倣できないコア・コンピタンスを創造する
- ドメインをずらす、変更するなどにより現在保有する自社のコア・コンピタンスの再生を試みる
視点2 業界内外のプレーヤーをリストアップし、戦略的視点でビジネスモデルを設計する
- 業界の変化に着目し、業界を制する要素を見つけ出し、それに関連するプレイヤーを特定する
- 自社のコア・コンピタンスと周辺プレイヤーを結びつけ、自社に有利な構造の仮説をつくる
視点3 自社のコア・コンピタンスに効果的なフィードバックがあるような構造を設計する
- 情報のフィードバックその結果の知識、ノウハウの蓄積と再利用のサイクルをつくる
- 顧客や周辺関連プレイヤーへのフィードバックループを設計する
視点4 ビジネスリスクを下げ、収益を最大化させる構造を検証する
- 自社のビジネスリスクを下げる構造へ変革する
- 収益源を多角化し、最大化する構造へ変革する
視点5 ビジネスモデルの財務シミュレーションを行う
- 貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書などで財務シミュレーションを行う
- 財務構造を変えるビジネスモデルの設計変更を行う
コンサルティングの実績
化成品メーカー | 社外技術を導入を前提とした新規事業ドメインの探索および有望ドメインにおける事業戦略の検討 |
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住宅建材メーカー | アライアンス事業の戦略立案とビジネスモデル構築 |
ステーショナリーメーカー | 事業採算シミュレーション、M&A候補との契約条件整理、経営会議用資料作成支援 |
ステーショナリーメーカー | リテールを核とした戦略企画・シナリオの作成支援及びシナリオ実行に必要となる契約条件抽出・整理 |
素材メーカー | 自動車用電池ビジネス参入におけるM&A・アライアンスを組み込んだビジネスモデル戦略 |
化学メーカー | 自社の強みのある事業領域を梃子にしたリチュームイオンバッテリー市場への参入戦略の企画 |
音響機器メーカー | 海外市場における音響機器事業のビジネスモデル戦略の企画と市場での検証 |
エンジニアリング会社 | 水処理、環境ビジネス領域におけるグローバルビジネスモデル戦略 |
半導体メーカー | 携帯電話を中心とした携帯端末向けデバイス事業の新たなビジネスモデル戦略 |